苦手な上司とのストレスを解放する
2019.05.07
私たちの日常でストレスを感じることは少なくありません。 子育て、健康、時間、経済的、環境、などストレスは様々です。その中でも仕事上のストレスは私たちの精神面に大きな影響を与えています。
仕事上のストレスといってもストレスをつくりだす要因は職場において幅広い範囲であります。CPIの講座で学ばれる方の多くも、家族や職場での人間関係のストレスが問題となって、「なんとかしたい」という思いで参加していらっしゃっています。
では職場のストレスをもっと詳しく見て行きましょう。
職場のストレスとは
職場のストレスの原因のトップ5はこのようになります。
1位 上司との人間関係 (38.9%)
2位 同僚との人間関係 (29.0%)
3位 仕事の内容 (27.2%)
4位 仕事の量が多い (26.8%)
5位 給与や福利厚生などの待遇面 (25.6%)
(2018年5月チューリッヒ生命調査結果より)
職場での人間関係のストレスというのは、一般的に人が孤立した時、例えば同僚や上司から支持されていないと感じるとストレスになります。そして仕事の内容として能力的な事、例えばあなたに対する周りからの期待や要望が高いわりにその状態に対してのあなたの権限やコントロールの範囲が小さい、能力が発揮できない、もしくは権限が無いのと感じるとストレスがひどくなると言われています。
上司との人間関係がストレスになっているという人は 、
「私の上司は高圧的で怖い」、「注意されたり、怒られたりばかりで嫌だ」、「言いたいことが言えずにフラストレーションがたまる」、「いっている事がすぐ変わるからついて行かれない」、等を上司とうまく行っていない事の理由にしています。
苦手な上司のタイプ
あなたの職場でフラストレーションが溜まる、イライラする、怖い、という「苦手な上司」はこのようなタイプに分類されるのではないでしょうか。
幽霊タイプの上司
必要なときには姿が見えない。存在感が無い。席にいない。いつの間にか背後霊のようにあなたの後ろに立ってあなたが何をやっているか見ている。直接話をしても聞いているのか聞いていないのかわからない。お給料泥棒とも言われている。
トンビタイプの上司
美味しいところは舞い降りてかっさらってしまう。手柄を横取りする、ワンマンでチームプレイヤーではない。責任を求められるようなことからはさっと飛び立って、部下のせいにして逃げてしまう。威張っていて、部下には高圧的だが、上層部には腰が低くて気に入られ、出世コースにのっている。
象徴タイプの上司
肩書きだけで、何もしない。いてもいなくても変わらない。席にいつも居る。上から言われた事を部下にただ流している中間管理職系。決断権がないので、新しいプロジェクトや提案をしても曖昧な返事が返ってくる。 話は聞いてくれるが行動を起こしてくれない。
きつつきタイプの上司
あなたがやる事なす事知っていないと気が済まない。逐一の報告の義務がある。重箱の隅を突付くほど細かい。全てのメールにCCされていないと後から怒られる。ミクロマネージャーで全てのことを知りたがる。部下を信頼していないし、すぐ怒る。仕事が進むのに時間がかかってしょうがない。残業も当たり前。
いかがでしょうか。あなたの上司はどれかのタイプに当てはまりましたか?
このような苦手上司を持つと、部下は方向性を見失ってしまい、意欲が下がります。仕事にやりがいを感じられず、期待されていないので、もしくは期待に応えられないのでいずれは自己肯定感に影響してきます。したがって、ストレスが生じてしまうのです。毎日、この関係性が続くとストレスはどんどん悪化します。
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苦手上司とのストレスを解放する7つの方法
自分で仕事の状況や苦手な上司の状態をコントロールできないストレス、意欲の低下のストレス、仕事量のストレスと全てのストレスは高まる一方です。 ではどのようにしたら苦手な上司との人間関係のストレス、職場でのストレスから解放されるのでしょうか。
1. 完璧を探求するのを手放す
非現実的な目標設定をすると、失敗を確実なものとしてしまいます。自分がやれることをしっかりとやり遂げることを目標にすれば、文句を言う人はいないでしょうし、仕事をやり遂げた時の自分の達成感も増します。自分の能力を高める努力をすることで、上司が態度を変えて関係が良好になる可能性があります。
2. ネガティブな考え方を変える
悪い状況や上手く行っていないことばかりに集中していると、気力がなくなり、やる気を失い、ストレスになります。多くの場合、否定的な考え方や行動をとることによって、ストレスがひどくなります。自分でこの自滅的な考え方をやめる事が出来れば、上司だけではなく職場のストレスも扱いやすくなります。
3. 自分の仕事に対してポジティブに考えましょう
職場にいるネガティブな人は避け、自分の仕事のちょっとした達成や些細な完了に対して、仮に誰も気が付いてくれなくても、自分で自分を褒めてあげてください。その積み重ねが自信に繋がります。仕事の中で前向きに慣れたら意欲が湧いてきます。仕事をポジティブに捉えると自分のエネルギーが変り、引き寄せるものが変わってきます。
4. コントロールできないものをコントロールしようとしない
職場で起きる多くのことはコントロールできません。特に他の人の態度はどうにも出来ません。そこに意識をむけてストレスを溜めるより、あなたがコントロール出来るもの、例えば問題が起きた時の自分の反応などに意識を向けてみましょう。 上司があなたに対して厳しいのはあなたの態度が悪かったり、求められている能力を持っていないかもしれません。自分の能力を高める事も心がけて下さい。
5. ユーモアを使う
効果的にユーモアを使うと、場が和みます。周りが行き詰まってきたら、おもしろい話や、ユーモアを使って場を軽くしましょう。自分が嫌な状況におかれたとしても、その中で楽しさや、ユーモアを見つけ出せたとしたらストレスも軽減されるでしょう。ただ、あなたの上司が真面目で、冗談の通じないタイプでしたら辞めておきましょう(笑)。
6. 上司を知る
ひょっとして、あなたは心の中のどこかで、上司に自分の求める完璧な上司像を重ねて、期待してしまっていませんか? まず、事実と出会いましょう。 どのような上司なのでしょう。上司の価値観や、仕事の進め方はどうなのでしょう? 例えば、時間がかかっても仕事をきっちりやって欲しいのか、もしくは効率を好み、まずは早く仕事をあげて修正しながら終わらせて欲しいのか、等、まず上司の仕事のスタイルを知って下さい。そのワークスタイルに合わせた方法をとってみて下さい。
7. 上司とのコミュニケーションを取る
重要なのは上司との行き違いやコミュニケーション不足を解消するためにも、まずあなたから積極的にコミュニケーションを取ってください。上司のコミュニケーションのスタイルはなんでしょう?
言葉での説明が多い(聴覚優位)
感じた事フィーリングをゆっくり話すことが多い(体感覚優位)
映像を見ながら話をし、話の内容が順列ではなく飛ぶ(視覚優位)
このように、上司が持つ、コミュニケーションスタイルに合わせた話し方をすることにより、上司はあなたの言っていることがわかりやすくなり、信頼感が生まれます。
出来ることからやる
「上司との良好な関係が築かれていると嫌な仕事も耐えられるが、苦手な上司との関係が悪いと良い仕事も耐え難くなる」 と言われています。
抱えているストレスを解消する為に、「職場の人間関係が悪いから転職する。」というのも 選択肢の一つです。ですが、新しい職場で理想的な上司に会えるとは限りません。もっとひどい上司につく可能性もあり得ます。だとしたら、今わかっている上司に対してあなたのやれる事をやってみてから転職を考えるのも遅くありません。
以前、CPIの講座を受けにいらした、40代の男性がいました。とても礼儀正しく、爽やかな方です。
当時、彼は課長職で職場の人間関係が悪く、会社を辞めるか悩んでいる所でした。コミュニケーション・サイコロジーを学び始め、 上司との関係は徐々に良くなり、学び続けた結果、2年後には 20人の部下を持つ部署に部長として異動になりました。
苦手な上司を好きになる必要はありません。ただ、もし苦手な上司があなたの事を気に入ってくれたら、または一目おいてくれたら、あなたの仕事、人間関係のストレスはどのように変わってくるでしょうか?
あなたが出来ることからまずやってみましょう。あなたがコントロールできるのは自分です。
上司の価値観、ワークスタイル、コミュニケーションスタイルを知りましょう。そしてコミュニケーションを積極的に取る事で、行違いやフラストレーションが減ってくるはずです。そうすると職場でのストレスから解放されるでしょう。ストレスを減らし、質の高い、豊かな人生を送っていただきたいです。
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