思いが上手く伝わらない! 3つの感覚の違いを理解すれば、伝わる!響く!共感する!
2018.07.19
私たちは、さまざまな人たちと毎日を暮らしています。勤務先での上司と部下、夫婦や親子、友人や親族、ご近所など、また性別や年代、環境や文化、自分とは異なる誰かとつながりながら、多様な関係性の中、コミュニケーションを取りながら生活を送っています。
しかし関係性がこじれ、大きな心の負担になってしまう場合も。それほどコミュニケーションは大切になっています。
人間関係でトラブルなく、毎日の生活が送れるようになれば、ずいぶん気持ちがラクになると感じませんか?
コミュニケーションが難しいシーンを解決するために、またコミュニケーションをもっとスムーズにするために学びたいのが、感情表現を感覚的に司っている“代表システム”です。
話がわかってもらえない上司がいたり、営業先でのプレゼンが苦手だったり、また成長期の子どもとの意思疎通が難しかったり…、人間関係に悩んでいるなら、
この代表システムを理解して、コミュニケーションスキルをアップしましょう。
コミュニケーションは“代表システム”で考える
コミュニケーションにおける“代表システム”は、人間関係を学ぶ心理学NLPで定義された考え方。人はコミュニケーションを五感で表現しており、おもに使われる感覚を視覚(Visual)、聴覚(Auditory)、体感覚(Kinesthetic)をしてわけています。体感覚とは、視覚と聴覚以外の味覚、嗅覚、触覚をひとまとめにしたもので、誰もがこの感覚を使いながら、コミュニケーションをしていると考えられています。
視覚、聴覚、体感覚、3つの感覚のどれを優先して使っているかが、人やシーンによって違うことが研究によってわかっており、感覚がかみあわないことで、コミュニケーションにおける誤解や食い違いが起きると考えられています。
この代表システムとは、もともと自然に使っている感覚。利き手が人によって右と左と違うのと同じようなものです。
しかしコミュニケーションの場においては、この代表システムを意識して使うことで、相手の理解を深めたり、信頼関係を深めたりすることが可能になります。代表システムは相手を理解するための“鍵”と言えるでしょう。
では3つのタイプにどのような違いがあるのか、説明します。あなたはどのタイプにあてはまるか、まずは考えてみてください。
3つのタイプを見分けるポイントをチェック
●会話の時に身振り手振りが多い、視覚優位タイプ
★特徴は?
視覚優先タイプの人は、目の前に何かがあるように話すため、身振り手振りが多いことが特徴にあげられます。また会話の内容が明確に絵や映像として描写されることで理解が深まるため、ビジネスのシーンなどでは色や図などで、パッと見てわかる提案が効果的です。
★見分けるポイント
・話をする時に身振り手振りが多い
・表現はおおざっぱで、言葉は省略が多い
・視線が上向きになりがち
★会話のポイント
会話の時には、色や形などのキーワードを意識して、相手がイメージしている内容を共有できるようにしましょう。またこちらから話をするときには、全体像が見えるように伝えることも有効です。
●論理的な話し方で言葉を重視、聴覚優先タイプ
★特徴は?
順序立てて整理された論理的な会話を好む聴覚優先タイプは、あいまいな言葉は好みません。また物ごとを分析することが得意なため、ビジネスのシーンなどでは理屈がきちんと通るように、話すことを整理しておくと喜ばれます。
★見分けるポイント
・会話の時に耳、眉間、口元に手を置いたり触ったりする
・表情はあまり変わらない、冷静
・話は論理的、会話に熟語や難しい言葉を使用
★会話のポイント
聴覚タイプの人には、できるだけ論理的に話ができるよう、整理をしておくことが必要。言葉を大切にするタイプなので、相手が発した言葉を整理するように、キーワードとして使いながら話を進めることで信頼が生まれます。また「あなたはどう思いますか?」「どう考えますか?」といった、「思う」「考える」などを入れると話を聞きだしやすくなります。
●体と対話するようにゆったりと話す体感覚優位タイプ
感情的にものごとをとらえることが得意。受け取った言葉を一度、体の感覚として落とし込んでから表現するので、言葉にするまでに時間がかかりやすく、ゆっくりとしたテンポに。
★見分けるポイント
・手のひらを自分の方に向けたり、体の一部に触りながら会話をする場合が多い
・答えが出るまでに、少し時間がかかるため、語り口調はゆったり
・視線は下に向く傾向にある
★会話のポイント
言葉は感情表現を多用して、わかりやすく。会話がゆったりとしているので、こちらはしっかり待つことで、相手の信頼を得ることができます。質問もわかりやすく、またどのように感じているのか、引き出すようにするのがポイントです。
3つの代表システムをバランスよく使う
3つのシステムをご紹介しましたが、まずは自分がどのシステムに当てはまるか、考えてみましょう。ここでお気づきになるかと思いますが、ひとつのシステムだけとは限りません。たとえば主としては視覚優先だけど、ビジネスにおいては聴覚を優先するなど、使い分けていることがあります。シーンや相手にあわせて、代表システムが意識して使えるようになると、さらにコミュニケーションが活性化するでしょう。
また相手のタイプを見分けるためには、訓練が必要です。たとえばテレビなどで放送されるアスリートのインタビューなど、会話のやり取りをしているシーンで、どのタイプか見分ける練習をすると効果的です。
「コミュニケーションが苦手」と言われる方もよくいらっしゃいますが、スキルを学ぶことで、改善できることは多くあります。親子、夫婦、会社、地域など、さまざまなシーンで必要になるコミュニケーション力は、人生を笑顔で送るためにも有効な学びです。
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