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柔軟な対応力を身につけよう 〜人生での神話法則〜

2016.06.30

前回のコラムではNLPの特別講座「ヒーローズ・ジャーニー」を通して、あなた自身の人生の旅に出ることをオススメしましたが、その旅、ヒーローズ・ジャーニーは一度で終わりではありません。一つの旅が終わり、村に十分な貢献をした英雄が必要なだけ休息すると、また新しい旅の始まりを告げる鐘が鳴り響きます。人生とは、旅の繰り返しという見方もできるかもしれません。繰り返される英雄の旅、それが「人生での神話法則」です。

ヒーローズ・ジャーニーの典型として有名な例に、「西遊記」が挙げられます。戦乱の世を救うために、三蔵法師が仏教の経典を求めて、孫悟空、猪八戒、沙悟浄といった仲間とともに天竺(インド)へ旅立つ物語は、ご存知の方も多いでしょう。この物語の中心、三蔵法師は、人生で3つのヒーローズ・ジャーニーを経験します。

●1つめのヒーローズ・ジャーニー「天竺への旅」

史実によると、当時の中国(唐)では仏教の教義に対する意見が分裂していた背景があり、さらに戦乱を鎮めて建国したばかりの時期ということもあって、国外への旅行は禁止されていました。そのような状況のなか、若き三蔵法師(27歳)は国禁を犯し、真実を求めて天竺を目指したのです。それから16年を経て、43歳になった三蔵法師は、天竺から重要な経典を持ち帰ってきました。そのため、唐の皇帝は三蔵法師の密出国を不問に付し、それを機に三蔵法師は皇帝との関係を深めていきます。この16年間に及ぶ、過酷な天竺への旅を経験した三蔵法師は、「困難を乗り越える力」を磨き「柔軟な対応能力」を高めました。

●2つめのヒーローズ・ジャーニー「経典の翻訳」

三蔵法師のヒーローズ・ジャーニーは、経典を持ち帰っただけでは終わりませんでした。天竺への旅を終えた三蔵法師は、それから亡くなるまでの19年の歳月をかけて、天竺から持ち帰った経典の三分の一を翻訳しました。この「経典の翻訳」が、三蔵法師の2つめのヒーローズ・ジャーニーです。

サンスクリット語で記された大量の経典を中国語に翻訳することは、個人レベルで取り組むには想像を絶する大事業でした。そこで三蔵法師は、旅で得た困難な局面への対応力や柔軟性を活かして唐の皇帝を説得し、膨大な量の経典を中国語に翻訳する大事業を国家事業としてプロジェクト化することに成功しました。このことは、経典の翻訳という2つめのヒーローズ・ジャーニーと同時に挑戦し続けた3つめのヒーローズ・ジャーニーへ繋がります。

●3つめのヒーローズ・ジャーニー「国家事業への拡大と後継の教育」

三蔵法師は経典の翻訳を国家事業とした後、国家との関係性を良好にすることでより大きなプロジェクトを進める力となる後ろ盾を手に入れました。その柔軟に対応する力によって、三蔵法師個人の力だけではとうてい成し遂げられない、莫大な事業を受け継ぐ弟子たちを育てることが出来ました。これらも、重要なヒーローズ・ジャーニーと言えるでしょう。

三蔵法師が示すように、ヒーローズ・ジャーニーは一度きりではなく、人生の中で何度も繰り返されます。


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ヒーローズ・ジャーニーには、下記のパターン(法則)があります。私自身も、NLPトレーナーになるまでに何度かのヒーローズ・ジャーニーを成し遂げてきました。私自身の体験を例に、神話の法則について解説していきましょう。

  1. Calling (天命)
  2. Commitment (旅の始まり)
  3. Threshold (境界線)
  4. Guardians (メンター)
  5. Demon (悪魔)
  6. Transformation (変容)
  7. Complete the task(課題完了)
  8. Return home (故郷へ帰る)

 

私がNLPを学び始めたのは、滅多に行かない古本屋で「王子さまになったカエル」という一冊の本に出会ったことがきっかけです。その当時、身体の治療家として行き詰まりを感じた私は、何か新たな治療法を探していました。そして、古本屋で出会った本の副題にあった「神経言語プログラミング」という言葉に惹かれたのです。「治療家としての行き詰まり」と「王子さまになったカエル~神経言語プログラミング~」という本との偶然の出会い。これが、私のヒーローズ・ジャーニーにおける、旅の始まりを告げる「Calling(天命)」でした。

NLP研究所のプラクティショナー認定コースの中に、「ニューロロジカルレベルの統一」という実習があります。私はこの実習を受け「治療家」というアイデンティティに「教育者」というアイデンティティが加わる「Transformation/トランスフォーメーション(変容)」をしました。ここでいう変容とは、これまでのアイデンティティや信念を含み越えて、より大きなアイデンティティや信念をもった、世界の見え方に変わっていくことです。変容し、世界の見え方が変わることによって、困難を乗り越える力を手に入れることができます。

プラクティショナー認定コースで実習を受けた私は、これまで「治療する」という視点から見えていた世界が、それを「人に伝える」という全く新しい世界の見え方に変わっていきました。実習を終えた時に、とても大きな「旅」を成し遂げた感覚を、今でも鮮明に思い出すことができます。大きく自分の人生が変わる瞬間でした。


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本と出会ってから3年後、私は「NLPトレーナーになる」と決意しました。ヒーローズ・ジャーニーでは、決意する事を「Commitment(旅の始まり)」と言いますが、それは、これまで過ごした居心地の良い村から、村と村の外とを分ける柵「Threshold(境界線)」を越えて出て行く事を意味します。つまり「旅が終わるまで、村には帰らない」という決意です。

決意をして旅に出ると、ヒーローズ・ジャーニーを助ける「Guardians(メンター)」が現れます。メンターとは、アドバイスしてくれたり相談にのってくれる先生や師匠のことです。私にとっては、NLP研究所の所長(当時)であった堀井恵先生でした。

堀井先生からトレーナーになる為のトレーニングを受けている時に、トレーナーへの道を妨げる「Demon/(悪魔)」に直面しました。それはタバコです。私はそれまでにも何度か禁煙を試みてきましたが、失敗の連続でした。当時の私はかなりの中毒症状で、1日吸わないと両手がしびれる事もありました。私にとってNLPトレーナーはタバコを吸わない人という前提がありました。そのため「タバコをやめられない自分は、NLPトレーナーにふさわしくない」という信念を持っていたのです。

トレーナーになる為のトレーニングを受けているのに、禁煙が出来ない自分はトレーナーにふさわしくない。この悪魔による妨げを解決する上で、メンターである堀井先生が私にこう言ってくださいました。
「あなたがタバコをやめるかどうかは問題ではありません。タバコと向き合う事であなたが何を学ぶかの方がもっと重要です」

この言葉は、今でも私自身がトレーナーとして心に秘めている言葉です。堀井先生は、私に「タバコをやめなさい」と言う事もできたはずです。しかしそうはおっしゃらず、私自身が自らタバコやめる決意をするように導いてくださったのです。もしもこの時、堀井先生に、指示・命令されていたら、多分私は反発して、トレーナーになることを諦めていたかもしれません。

その後、私が禁煙を成功させた要因のヒトツは、フレキシビリティ(柔軟性)です。コミットメントは、フレキシビリティ(柔軟性)を生み出します。柔軟性がある人は、状況に応じて新しい必要な選択肢を生み出せるようになります。以前の私が禁煙に失敗したのは、1つのNLPスキルを使って挑戦し、結果が悪いとすぐ諦めてしまうことが原因でした。コミットメントした私が成功したのは、ある1つのNLPスキル(ビジュアル・スウィッシュ)を使ったときに、上手くいった事と改善する事を明確にし、上手くいっていることは継続し、改善する事に関しては他のスキル(6ステップリフレーミング)で対応する、という発想の柔軟性を手に入れたからです。

そして、「タバコをやめたこと」は、私にとって「NLPトレーナー」であるという誇りであり、アイデンティティの証であり、ヒーローズ・ジャーニーで得た宝物です。たとえどんなに些細な事でも、その人にとってそれまでとは異なるパターンを手に入れることは、全てヒーローズ・ジャーニーです。

人生で幾度も繰り返されるヒーローズ・ジャーニーによって、私たちは困難を乗り越えて行く対応力や柔軟性を身に着けていきます。そのような、いくつもの「ヒーローズ・ジャーニーの積み重ね」が、私たち一人ひとりが主人公の「英雄物語」なのです。さぁ、「人生の神話法則」を知った今、あなたのヒーローズ・ジャーニーはどの局面に位置しているのでしょう。


是非この機会に、NLP研究所の特別講座「ヒーローズ・ジャーニー」を通じて、あなたの「人生の地図」を片手に、自分の人生を変える可能性が大きく広げていきましょう。

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